*********** 「また寝てたのかよ、まり。」 無造作にセットされた髪を ふさふさ揺らしながら幼なじみの 「拓人」がやってきた。 「こんな席で睡魔に勝てるわけない。」 「そろそろ成績やばいんじゃねーの?」 「関係ない。どうでもいい。」 「…。」 拓人は困ったように笑って 私の頭をくしゃっとして教室から 出て行った。 ふう。 甘いため息。 こんなにも私を惑わす彼に 私はどうにかなってしまいそう。 ドキドキと高鳴る胸。 こんな気持ち私にはいらないのに。