とても小さな声で言った。


「マサっ」
「どうした?」


そして、



「っ」
「おいっ」

杏はオレを強く抱きしめてきた。


ピンク色に染まった頬に
長いまつげ、
綺麗な黒髪。

すべてが
オレの胸の中に強く収まる。

・・・



ヤバい!!



「杏っちょっ!ヤバい!!
オレヤバい!無理!離せ!!」

心臓が爆発しそうなほど
緊張してる。


わぁあぁーーーー!!!!


「フフっ」
「?杏?」


杏が急に笑った。

「アハハっ」

口角が上がる杏、
落ち着いていたのだろうか


「・・・落ち着いてきたのか、
良かった」

ま、

そういうことにしておこう。

「マサキ」
「ん?」

杏がオレの顔をしたから
見上げながら言った。

「だいす・・・」
「アイス?」