嘘婚―ウソコン―

事務員は書類を受け取ると、
「わかりました。

変更します」
と、返事した。

「ありがとうございました」

千広は頭を下げると、事務室を後にした。

次の授業まで時間がある。

千広はズボンのポケットから携帯電話を出した。

チカチカと、ディスプレイが光っている。

「何だろ…」

見ると、メールの着信だった。

差し出し人は、
「周さんだ!」

嬉しくて思わず大きな声を出した千広を、その場にいた人たちが何事かと言うように視線を向けた。

「あっ…」

いきなり注目を浴びられた千広は顔を紅くさせた。

カバンで紅く顔を隠すとなった顔を隠すと、千広はその場から逃げ出した。

(周さん、何してくれてるんですか!)

陽平のせいにする千広だった。