桜舞う四月。 私は真新しい制服に身を包み、來礼の学校、神原学園の前……ではなく。 学園の向かいにある公園のベンチに座って、校門の方を眺めていた。 学園の制服をまとったたくさんの人たちが、校門を通り抜けていく。 それなのになぜ、私が入ろうとしないのか、理由はただ一つ。 そのたくさんの人たちの中に入っていく勇気がないから。 ……あの、カラフル頭の大群の中に。