「お前は新撰組のっ…!」

「一番組長沖田総司です」

よろしく〜と軽く自己紹介をしていた

新撰組…に沖田…総司…
聞いたことのある言葉ばかりだった

「そのうしろにもいるぞ!!!」

「あ!ばれちゃいましたよ」

「まぁこんだけ堂々としていれば…」

「俺はただ沖田の言う珍しい女を見にきただけだ」

とても個性に溢れた人達が立っていた
みんな沖田さんと同じ格好

『珍しい女って私?』

うんと沖田さんはにこっと笑いながら言った


「新撰組の皆さんよぉその女を渡してくれねぇか?」

すっかり存在を忘れられていた男の人は怒りマークを頭につけ言い出した

「それはいけませんね」

それまでうしろにいた沖田さんと同じ格好をしている一人が前に出て言った

「何だと?」

「この人には私どもも用があるので」

「こっちが先だ」

「どうしてもと言うなら俺が相手になるよ?」


「ちっ…命拾いしたな」

行くぞ!と言ってその場を立ち去ろうとする男の人達

『待って!!!』

私はそれを制した

「何だよ!」

『あの子はちゃんと謝ったんだから何もしないで下さい!!!』

「はっ…無理だぜ」

『え…』

「俺らを侮辱し恥をかかせたんだ。また来るぜ」

…プッチーン

頭の中の何かが切れたような音がした

『そんなことさせない』
「あ?」

『私と勝負して!』

「なっ…何言ってるの!?君」

沖田さんが驚きながら駆け寄ってきた

『大丈夫です。それより刀を貸してください』

「そんなもの貸せるわけが…『斬りませんから』

「でも…」

「貸してやれ沖田」

今まで黙っていた仏頂面の人が口を開いた

「土方さん!!!」

土方…?
またもや聞き覚えのある言葉

「そこまで言うんだ。お手並み拝見といこう」