【短】甘い甘いキスをして





…な、


「なに言ってるの…?」

「オレ席が隣になる前から
ずっと好きだったんだよね」


そう言って新橋くんは私を
ぎゅっと抱きしめてきた。


「や…めて」

「やだ、離さない」


体に込められた力が
あまりにも強すぎて
抵抗が出来ない。


気が付いたら
壁に抑えつけられていて。


「や…だ」


涙がつーと頬を伝う。


怖くて、怖くて。

目の前にいる新橋くんが
どうしようもなく怖くて。



気付いたら


「…かな、めくんっ!」


叫んでいた。