…ピヨピヨ



……………



「あれ…ここはどこ…」



沙織は目を覚ました。



「ここ、私の部屋じゃないし…」


「そもそも私、昨日の夜、ビルから飛び降りたんじゃなかったっけな…」



「え…?」



(男の声)「おっ、起きてたのか。」


沙織「えっ、ちょちょちょちょ… あなたは誰ですか…?」


男「ここは江戸時代の着物屋だよ。君は過去へと飛んだんだ。」


沙織「過去へ…? 飛んだ…?」


男「そうだ。俺の仲間が、昨日飛び降りようとしているお前さんを見掛けてな、ここへ連れてきたんだよ。」


沙織「私… 生きてるの…?」


男「ああ、そうだよ。お前さんは死んじゃいねぇ。寸前で止めたんだ。」


男2「ようっ! 番頭!」