天使のキス。

クリスマスが過ぎ。


お正月が過ぎ。


学校が始まっても――…。


毎日をどうすごしていたのか。


あたしは、全く覚えていない。




健ちゃんがいないという事実を、どう受け止めたらいいのか。


あたしの心が、事実を認めることを拒絶した。


健ちゃんがいないという事実を、認めたくなかった。



だから、何度も何度も…
ケータイに電話をしたりもした。


そうすれば、そのうち、健ちゃんの声が聞けるような気がして。