天使のキス。




ウイーン…


電源を入れたパソコンがうなりを上げる。


すぐにパスワード入力画面が姿を現し、あたしは自分の誕生日を入力した。


健ちゃんはいつも、どんな思いで、このパスワードを入力していたのか。


あたしは何も知らず、気づかず、勉強の事・友達の事・親の事・そして悠の事を相談してきた。


健ちゃんはそんなあたしの話を、いつも、どんな思いで聞いてくれていたのか。


そして、自分の命が危ないって時までも、あたしの心配をしてくれている。


こんなにまであたしを大切にしてくれる健ちゃんに、あたしはいったい何ができるのか?


キーボードに涙の粒が落ちる。