天使のキス。

でも、さ。


悠は違った。


愛里から悠の過去を聞いた時、俺、負けたと思ったよ。


アイツは、過去よりも愛里を選んだのだから。


俺が過去に捕われて、過去に縛り付けられて、身動きができなくなっていたとき、


アイツは、過去を乗り越えて、愛里との未来を手にしようとしてた。


俺は、悠を尊敬したよ。


アイツにだったら、愛里を任せてもいいかな…。


そう思った。


俺にはできないことを、アイツはやろうとしてたから。


だから――…


今回の作戦も、本気で考えた。


だって、今こうなっているのは、アイツの本心じゃないはずだから。