天使のキス。

「…おや?」


ドアはひとつだけ。


「ん?
全階一室なのかな?
このマンション。
ポストの数はあんなに多かったのに!?」


ポストに貼ってある名前から健ちゃんのお家を探そうとして、数の多さと、名前の貼ってあるポストの少なさから、断念したあたし。


「ふーん…
28階はひとつだけなんだ」


理由はわからないけど、あたしにとっては、ラッキーだったよ。


これで少しは、時間短縮ができる。


もちろん、不審者にもならなくてすんだし。


急いでドアの前に行って、カギをかざして――…