天使のキス。

そのためには、あたしがそばについていると邪魔になる。


当然の判断だと思う。


それなのに――…


病院に入ってしばらく動いたのち、担架はその動きを止めた。


健ちゃんの手が、白衣のおじさんの袖を掴んでいるのが見える。


何?
どうしたの?


早く行って!


あたしの願いむなしく――…


白衣のおじさんは、首を横に振って、それからあたしを振り返った。


「話を…
話を聞いて…
あげなさい…」