天使のキス。

うぅっ、情けない。


でも、まぁ、迷路ってわけでもないんだぁら。


適当に突っ切れば、外に出れるでしょ――っ。


気楽に考え、んじゃ、右!と見定めて、まっすぐ歩き始めると…。


同じようなコンクリートの建物が立ち並ぶ一角に、人だかりができていた。


ん?
なんだろ。


入院患者さん向けに、何かしてるのかな?


歌とか、ダンスとか、楽器演奏とか?


それにしては、楽しそうな音とか、一切聞こえてこないけど――…。


なんだろ?


横を通る時、興味本位で覗こうとした。


すると――…


「道を開けてください。
どいてください!!」


後ろから怒鳴られた。