「屈折、してるだろ、俺」
健ちゃんは、小さなため息をついた。
「ほんと、情けねぇよなぁ」
「…っ、そんなことっ…」
「実は、さ。
俺が小説を書いたのも、初めは――…。
仕事で疲れている母親に、楽をさせてやりたいと思ったからなんだ」
「…えっ!?」
「たまたま見つけた小説大賞の応募要項。
そこに、賞金100万円って書いてあったからね。
だから、俺が大賞をとれば。
100万円を手に入れることができたら――…
母親が、ものすごく喜んでくれると思ったんだ」
「…」
健ちゃんは、小さなため息をついた。
「ほんと、情けねぇよなぁ」
「…っ、そんなことっ…」
「実は、さ。
俺が小説を書いたのも、初めは――…。
仕事で疲れている母親に、楽をさせてやりたいと思ったからなんだ」
「…えっ!?」
「たまたま見つけた小説大賞の応募要項。
そこに、賞金100万円って書いてあったからね。
だから、俺が大賞をとれば。
100万円を手に入れることができたら――…
母親が、ものすごく喜んでくれると思ったんだ」
「…」

