天使のキス。

傍から見れば、遊んでポイ捨てのあの状態。


それについて、健ちゃんはどう思ってたの?


「母親を怨んでるからね」


ソファの背に身体を預け、天井を見つめる。


「女って存在が許せなくて。
傷つけてやりたくて。
ボロボロにしてやりたくて。
憎くて憎くて仕方がなかった」


「…。
でも、健ちゃん…」


その、傷つけてやりたいはずの、女の子達の相談にものってるって…


それ、ものすごく変だよ?


ものすごく、矛盾しているよ?