天使のキス。

ママのおいしいごはんで、お腹いっぱい幸せいっぱいになったあたし達の前に、最後に出されたのは、ママの手作りケーキ。


「え――っ!?
ママ、まだあるのぉ?
もう…無理
お腹いっぱい!」


そう言いながらも、一口パクリ。


すると――…


「おいしい~♪」


4人同時に、同じ言葉を叫んでにやつく。


そんなあたし達を、微笑ましげに見ていたママが言い出した。


「じゃあ、ママ。
次はピアノでも弾いちゃおうかな。
みんな、紅茶でも飲んでくつろいでね」


ママの弾くモーツアルトにショパン、ベートーベンなどの曲は、どれもとても心地よくて。


満腹のあたしは、ママの弾くピアノの音を聞きながら、眠気に誘われてソファーでうとうとした。