天使のキス。

その時、あたし達の後ろでタクの声がした。


「沙耶。
おまえ、顔色悪くないか?
気分悪いんだったら、保健室に行くか?」


「大丈夫、平気」


「平気って。
沙耶、おまえ。
全然平気そうじゃないぞ?」


え?
沙耶?
どうした?


焦って、教室の中、沙耶を探すと、窓辺にポツンと立つ沙耶の青白い横顔が見えた。


うわっ。
沙耶、顔色悪い。


もしかして――…
つわり!?


だったら、保健室じゃなくて。


もう、病院に行こうよ、沙耶。