天使のキス。




あれから随分時間が経ってる気がするけど、健ちゃんが帰ってこない。


遅いなぁ。


コンコン。


あ、やっと帰ってきた。


「健ちゃん、遅い」


細く目を開けても回る視界。


ぐったり目を閉じたあたしのおでこに、温かい感触。


あれ?


ボーっとした視界に、健ちゃんの顔。


「まだ、けっこう熱あるな」


健ちゃんはそう言ってあたしのおでこから手を離し、熱を下げるシートをおでこに貼ってくれた。