天使のキス。

「やだ。
やだ。
やだって言ってるじゃん…
悠のばかぁ…」


あたしの溢れる涙を見て、ようやく悠はあたしの身体を放した。


「ばかぁ。
ひどいよ、悠。
こんな悠…
嫌いだよぉ…」


泣きじゃくるあたしに、


「愛里は、さ。
…ずるいよ」


悠は冷たい瞳のまま一言呟くと、身を翻して家から出て行った。