頭が混乱して目が点になるあたしの前、悠は器用に折り紙を切って、紙ふぶきを作っていく。


あのぉ。


悠くん?


楽しそうに作業しているところ、申し訳ないんですけど――…


涙の再開!って展開にも、ならないのでしょうか?


あたし、ものすごく心配したんですけど?


そして、ものすごく不安だったんですけど?


そこのところ、全部スルーしちゃうおつもりですか?


紙ふぶきを作ることがツボにはまったらしく、ものすごく楽しそうな悠の前で、がっくりを頭をたれるあたし。


そんなあたしにママが言う。


「愛里は嬉しくないの~?
悠くんが帰ってきたのよ~。
ママ嬉しくって♪♪♪
やっぱり家にカッコいい男の子がいるっていいわよね~。
ほらぁ、空気が華やぐっていうか…」