天使のキス。

「おはよう。
健くんっ♪
会えて嬉しいっ♪」


直後、健ちゃんの腕に絡みついた細い腕。


「あ。
麗奈ちゃん」


麗奈と呼ばれた派手そうな女の子は、あたしを睨みつけ、健ちゃんに向き直ってかわいい声で言った。


「健くん。
昨日は麗奈の悩みを聞いてくれてありがとう。
健くん、悩みを聞いてくれるの上手だね。
でも。
麗奈の扱いは、もっと上手かった。
麗奈。
健くんのことが忘れられないの…。
だから、お願い。
もう一度、して…?」