天使のキス。

あたしが驚きながら健ちゃんの名前を出すと、悠は大きな舌打ちをして、額に手をあて天を仰いだ。


「マジ、かよ…」


「ん?
それがどうしたの?」


悠の行動ってよくわからない。


ぴょこんと首をかしげると――…


「帰ろう」


ただそれだけ言って、悠はあたしの手を握った。


「ひゃっ…」


手、繋ぐのって…。
なにげに初めてだよね?


手のひらに感じる悠のぬくもりに、顔をぼわっと熱くなった。