天使のキス。

爆発しそうな頭を振って、


『ひ…ひとりで公園―っ!!』


ありったけの大声をだしたあたしに、


『ひとり?
公園?
どこの?』


悠は少しだけ口調を緩めた。


『さ…
桜川公園…』


どもりながらも急いで答えたあたしの耳に届いたのは、


『わかった。
今から行く』


短いセリフと、電話をブチっと切られたことによる、ツーツーツーという音だった。