天使のキス。

オブラートにくるむことなく、単刀直入に切り込んできたその質問に、


2人の、いや、佐久間健とを入れた3人の目がオレの口元に集中した。


そんな中、オレが選んだ言葉は――…


「別に」


そんな投げやりなもので。


その言葉を聞いた佐久間健は、当たり前のように、あっさりと言い放った。


「じゃあ、愛里を俺にくれよ」


“くれよ”ってさぁ、おまえ。


愛里のこと、ネコの子かなんかと間違えてんじゃないのか?


つーか、その前に――…