天使のキス。

「おはよう、水嶋くん」


――女の姿。


満面の笑みでオレに手を振って見せる、女の姿。


今、このタイミングで登場ってのは、間が悪すぎねぇ?


あぁ、もう、面倒くせぇ。


あ――…


もう―…


どうでもいい。


隼人の質問に気持ちを乱されていたこともあって、オレはその女の挨拶をスルーした。


すると、それを見ていた隼人がこう言った。


「あの女の子は、悠にとって利用価値がないの?」


「は?」


…隼人?
何、言ってるんだよ?