天使のキス。

タクの大っきい体に抱きついていると、すっごく安心するんだよね~。


大っきなくまのぬいぐるみにでも抱きついているみたい。


だから、タクが嫌がっても離してあげないもんね―。


タクの体をぱふぱふ叩きながら、その感触を楽しんでいると――…


「愛里。
抱きつくなら、俺にしとけば?
タク、ほんとに困ってるだろ?」


制服のブレザーの後ろ、襟元をひょいっと持ち上げられた。


「さぁ、愛里。
どこからでもどうぞ?」


…って、言われてもねぇ。