天使のキス。

大きな目に、小さい顔。


はっきりくっきり、誰が見ても振り返るような美人顔。


だから敵も多いけど。


もちろん沙耶は、そんなのなんか気にしてない。


でもね?
沙耶。


「もう、いい加減、ひとりに決めなよ?」


そうお小言を言うあたしの隣で、


「あっ。
あの子も見たことない!
外部の子かな?
あっ!
あの子もよくない?」


沙耶は男の子の物色に余念がない。