赤い狼 参







少し慌てながら隼人の顔を見ると




「何で言わねぇんだ。」




隼人は凄く不快に満ちた顔で私を睨む。





その低い声に鳥肌が立つ。





「忘れてて…。」



俯いてボソッと呟くようにして答えると



「早く言えよ。今日、連絡着かねぇで焦ったじゃねぇか。」




頭をコツンッと拳で思いっきり小突かれた。




いや、小突きじゃないな。




もはや、ド突きだった。




少しヒリヒリと痛む隼人に突かれた処を


「痛ててて…」


と左手で擦る。





そこで、隼人の機嫌も少しは良くなって、その事によって私もホッとしていたのに。




また、あのKYのせいでほのぼのしていた空気が一変した。








「あ。その携帯、俺と色チなんやでー!」




…馬鹿ぁ!




そこでそれ言っちゃいけないでしょ!




折角、ぃぃ感じだったのに!



携帯わざわざ出して私の携帯と並べなくてぃぃんだってば!



ああぁあぁああぁあ!



こいつ、やっぱり絶対KY線あるよ!



そのKY線見付けて今すぐ消しゴムで擦って消してやりたい。