龍の右手にKY線があるかどうかを確認したい衝動を抑えながら祐に視線を向ける。
だから、大丈夫だって言ったじゃん。
一年経ったら結局、この街を出ていくんだから。
そう、目で訴えながら。
「…取り敢えず、俺は認めねぇからな。」
呟くようにそう言った祐は隼人を視界から消すようにして私の方に目を向けてくる。
そして、
「稚春、携帯。」
手を私の方に少し伸ばしてきて"携帯を出せ"と目で伝えてきた。
「…?はい?」
何が何だか分からないけど、取り敢えずポケットから携帯を取り出して祐に渡す。
そして、携帯を出した瞬間に聞こえてきた声。
「……稚春、携帯…変えたのか。」
「へっ?」
そう呟いた隼人の表情は明らかに、機嫌が悪くて…――
「あ、そういえば…変えたよ。」
思い出して呟けば、隼人の眉間に皺が寄った。
…あれ?
私、何か言っちゃいけない事言ったっけ?

