赤い狼 参







「ち、稚春…。離れて…。」



「やーだっ。祐が許してくれるまで離さないもーん。」




私の肩をグイグイと押してくる祐に対抗して、より一層祐に抱き着く力を強くする。




「わわ、分かった!分かったから!離れろ!離れて下さい!許すから!」



「本当ー?」



「本当だから早く離れ「おいおーい。人を待たしといて何イチャついとんねん。酷いやっちゃなぁー。」」




祐が必死に話していると、特徴のある声が遮った。




声がした直ぐ横を見ると…





「龍!と、陽!」





なんともまぁ、不思議な組み合わせの二人がドアから顔を覗かせていた。





「……女に直ぐ手を出す変態…。」




陽が汚いモノを見るかのように祐を指さす。




「変態じゃねぇ!つぅーか、誤解を招くような事を言うな!俺は女に直ぐに手ぇ出したりしねぇ!」




祐が私の肩をまだグイグイと押しながら陽の方に顔を向ける。






なんとまぁ、騒がしい事。




耳が痛いよ。




思わず、祐の体から手を離して耳を塞ぐ。