「ち、稚春…。離れて…。」
「やーだっ。祐が許してくれるまで離さないもーん。」
私の肩をグイグイと押してくる祐に対抗して、より一層祐に抱き着く力を強くする。
「わわ、分かった!分かったから!離れろ!離れて下さい!許すから!」
「本当ー?」
「本当だから早く離れ「おいおーい。人を待たしといて何イチャついとんねん。酷いやっちゃなぁー。」」
祐が必死に話していると、特徴のある声が遮った。
声がした直ぐ横を見ると…
「龍!と、陽!」
なんともまぁ、不思議な組み合わせの二人がドアから顔を覗かせていた。
「……女に直ぐ手を出す変態…。」
陽が汚いモノを見るかのように祐を指さす。
「変態じゃねぇ!つぅーか、誤解を招くような事を言うな!俺は女に直ぐに手ぇ出したりしねぇ!」
祐が私の肩をまだグイグイと押しながら陽の方に顔を向ける。
なんとまぁ、騒がしい事。
耳が痛いよ。
思わず、祐の体から手を離して耳を塞ぐ。

