「ふふっ、逆効果。」
「え~、酷い。稚春。」
「あんたがらしくない事するからでしょ。」
「実までぇ~?」
プウーと頬を膨らませる香を実が呆れた様子で見る。
「あ、着いたよ。」
そんなやり取りをしていると何処かに着いた様子。
――ギィーッ――
実の声と、ドアの開く音で香から前へと視線を移すと、そこには今まで一回も行った事がない景色が広がっていた。
「え。此所、入ってぃぃの?」
「ぃぃのぃぃの。」
「今日は特別~♪」
困惑する私をよそに、二人はうきうきしながらその敷地に足を踏み入れていく。
「稚春もおいで。」
「気持ちぃぃよ~。」
そう言って私を呼ぶ二人は本当に気持ち良さそうな表情をしている。
「…うん。」
私も、そんな二人に誘惑されて目の前に広がる敷地に足を踏み入れた。
その瞬間、サァーと感じた事のない風が私の肌を掠める。

