部屋を出ようとしているのに、私と優魔がドアを塞いでいるから通りようがない。
事の重大さに気付いた私は、はぁ~。と大袈裟にため息をつく。
するとその事に気が付いた優魔が、ニッコリと笑って薄い唇を楽しそうに開けた。
「ドア…ねぇ?」
ニコリ、笑っているけど笑っていない目が怖い。
もう後ろには逃げられないのに逃げようとする体は、危険を察知しているようだ。
もう助からないのだろうか?
背中にヒヤリと冷たい何かが走る。
と、同時に
「もう逝っとく?」
優魔がフフッと笑みを溢した。
その言葉と笑みに危険を感じて。
「助からないとか…
嫌ーーーーーぁっ!?」
思いっきり叫んだ…と同時に視界がグラリと揺れた。
「おっと!」
「おぉー!さすが弘さん、ナイスやな!
…ん?稚春やぁ!お久しぶりやなぁ。元気しとったか?」
懐かしい声と、さっきまで聞いていた声が頭上から聞こえて強く瞑っていた目をそっと開ける。

