優悪がこっちをジーと見ているのを見て、ハッと気が付く。
まさか。
まさかの事態だ。
冷や汗がタラリと私の額に垂れる。
何故、何故こっちに逃げてきてしまったんだ。
酷く自分を嫌になりながら後ろをチラリと見る。
…うん。やっぱり、気のせいではない。
そう確信したと同時に、私は肩をガクリと落とした。
…終わった…。
さらば、私の人生よ。
悲しくなりながらも優悪を見る。
すると優悪はやっぱり私の後ろにある物を見て、その場に立ち止まっていて。
「…ふふっ。」
助からないと思ったら笑いが出てきた。
「ふふふっ、あははは~ヾ(@゜▽゜@)ノ」
何がおかしいかって?
それは絶対に今の優悪に必要な物が、私の後ろにあるから。
…そう、私の後ろにあった物とは…
絶対に部屋を出る時に必要なドアだった。
優悪は私を見ていたのではなく、私の後ろにあるこの部屋にある、唯一のドアだったのだ。

