赤い狼 参






「あぁ、そういえば稚春は来たことが無かったんだったな。此所は、《VENUS》の本拠地、《RABBIT》(ラビット)だ。」




朋さんは少し威張りながら私を見る。


でも、その言葉を聞いて、私には疑問が生まれた。



まず…



「何で名前が《RABBIT》?」



そう、この疑問だ。


ラビットって……




「完璧、ウサギじゃん。」




朋さんの顔をガン見しながらそう言うと、朋さんは


稚春、怖~い。


と言って顔を両手で隠した。



…そうだ、朋さんってこんなムカつくキャラだった。



薄れていた朋さんについてのイメージが甦ってくる。


…なんか、その頭をぶん殴ってやりたい気も、しなくもない。



ハハハハ-と、棒読みで顔を隠している朋さんを見ていると朋さんは


イヤーん。こーわーいー。


とか言いながら体をクネクネと動かす。




それを見て、更にイライラした私は


はぁー…。


と朋さんに聞こえるように、わざと大きく深く、ため息をついてみた。




すると、そのため息に気付いた朋さんは慌てた様子で私に視線を向けてくる。