赤い狼 参






いつもこんなんなのかな。

だったら……大変そうだな。




怒っている連と、笑顔を絶やさない和宏さんを想像する。




私がこの二人の間に挟まれて暮らすんだったら嫌だな。



そう思いながら目の前に居る二人に視線を向けると



「大体、親父はいつもそうやって人の話を聞かねぇから…――」



「あぁ、そうか。連は俺の事を心配してくれてるんだな。」




まだこの一方通行なやり取りをやっていた。



馬鹿じゃないだろうか。




はぁ、とため息を一つつく。



そして、ふとリビングの机の上に置かれているご飯が目に入って、お腹が空いている事に気が付いた。




…二人分しか作ってないけど…


お腹空いたし。



それに…



「だから、親父は人の話を聞いてんのか!?」



「心配ない。聞いてるさ、ちゃんと。


連が俺の事をどれだけ愛しているかの話だろ?」



「ちげぇ!断じてちげぇ!つぅーか、やっぱり何も聞いてねぇ!」




この親子の言い争いはまだ終わらないみたいだ。