「あ、はい。少しだけ…。」
ハハハッと笑いながら連のお父さんを見上げる。
すると連のお父さんは何を思ったのか真剣な表情をして
「俺で良ければいつでも相談に乗るからな。」
と言って頭をポンポン、と軽く叩いた。
その優しさが、嬉しい。
心に染みる――…
そこで、何かが切れた。
多分、今までの緊張の糸や、我慢していたものが限界を迎えたのだと思う。
ポロリ、涙が零れた。
「え、稚春ちゃん?」
連のお父さんが焦った様子で私を見つめてくる。
でも、止められそうにない。
何故だろう。
……きっと、優しくされたからだ。
連のお父さんが
えっ、えぇ…俺のせい?
とアワアワしながら慌てる。
「違…い、ますっ。」
連のお父さんのせいじゃないと伝えようとしても、涙が邪魔して上手く喋れない。
「れ……んのお父さっ、んが優しいからつい…っ。」
「和宏(かずひろ)でぃぃよ。連のお父さんなんて、長いだろう。」
そう言う和宏さんの手は、相変わらず私の頭を一定のリズムで撫でていて、優しい。

