「足が痺れて歩けないんだろう?じゃぁ、俺が運んであげるよ。嫌なら、連を呼ぶがね。」
男の人は私が状況が把握できてない事に気付いたらしく、軽く説明をしてくれた。
最後は、意地悪で言ったんだろうけど…
だって、私が連を起こす訳がない。
だからさっきも、自分で重いとか言っておきながら連を起こしてしまうとと思って叩き起こせなかった。
結局、私は親しみが少しでもある人には弱いのだ。
「いえ…連は、きっと疲れてると思うのであのまま寝かせておいて下さい。」
男の人の横顔を見ながらそう言うと、男の人も私を見て
「言われなくてもそうするつもり。」
と悪戯っぽく笑った。
そうだろうと思っていた私は
「やっぱりそうですか。」
と男の人につられて笑う。
それから、他愛ない会話をしながら男の人に運ばれる事(お姫様抱っこ)、少し。
一階のリビングに降ろされた。
そして
「稚春ちゃん。」
真剣な顔をする男の人。
ガシリと両手で肩を掴まれて微かに体が震える。

