赤い狼 参






敵ならまだしも、味方っていうのがまた、嫌だ。




仲間なんだから。

何があっても、仲間同士で喧嘩なんてしないで。





上手く声が出なくて、しかも涙声になってしまったけど、出来る限りはっきりした口調で隼人に言う。




すると隼人はハッとした表情をして、さっきまで棗が倒れていた場所に視線を向けた。




「棗は?」




棗が居ない事に気が付いた隼人が、不安そうに私を見つめてくる。




「あ、棗ならぎ「心配いらねぇ。俺が運んだ。」」




んにゃろう。誰だ、私の言葉を遮った奴は。


塚、今日はなんだか遮られる事が多い気がする。


何でだろう。私は悪い事なんてしていないのに。





はぁ。とため息を一つ、つく。



もう疲れた。さっき起きたばかりなのに疲れた。



お婆さんになってしまったのかもしれないなぁ…。



って、言ったら銀達に


お爺さんじゃなくてか?


って言われそうだなぁ…。