赤い狼 参






「…そんなん、助けられなかったのと一緒だ。」



「違う。隼人は駆けつけてくれたもの。助けてくれたよ。」



「…っ、本当か?」




真っ直ぐ見つめてくる隼人の目を、私も真っ直ぐ見る。




「うん。本当だよ。塚、私が多分悪いんだよ。」




っていうか多分、あの状況では私は絶対、拒めなかった。




だって棗、見た事のない目の色をしてた。



そう、あれは…






目が










"哀しい""側に居て"って言ってた…








「でも…ごめんな。怖かっただろ…?」




顔を歪ませて私の頬を優しく撫でる隼人。



それは表情は、とても悲しんでいるように見えて…





「うぅん。大丈夫。そりゃ、チョット怖かったけど、何にもなってないし。


隼人はさ…心配してくれたんだよね?今も…。ありがとう。


でも、でもさ、仲間は…やっちゃ駄目…だよ…。」





ぐったりして動かない体。


体のあちこちから出ている血や、出来ている傷。


ボロボロになった服や髪の毛。





もう…あんなものは見たくない。