「…隼…人?」
恐る恐る隼人を呼んでみる。
「…。」
でも、隼人からの反応はない。
「隼人。」
もう一度、呼んでみる。
「…。」
それでも、隼人からの反応はない。
しょうがない。こうなったら…
意を決して、隼人にゆっくりと近付く。
――パキッ――
床に落ちているガラスの破片が、歩く度に音を立てる。
そして、ゆっくりと一直線に隼人の方へ向かう途中、床に横たわっている棗が視界に入った。
大丈夫だろうか。
近くで見ると、遠くからでは分からない傷が棗の体にたくさんついていた。
体や、顔の傷から、血が出ているものもある。
…痛そう。
これは銀達を呼ばなくちゃ。
"まずい"と頭の中で警報が鳴る。
「ぎ…んっ、」
死んでしまうかもしれない。
頭の中で、その言葉がグルグルと回る。
"嫌だ"と思えば、思う程、声が掠れて出ない。
しっかりしろ、自分。
自分で自分を奮い立たせる。

