「ここを右に行ったほうが早いよね?」



「うん。そうだね」





直輝と協力し合っているし。


似合うなぁ…



しっかり者のふたり。



そうなると…



俺が沙彩の相手をしなくちゃならいないだろ。



ほら、ふたりっきりになってるし。





「英斗くんっ!水族館楽しみだねぇ~!」



満面の笑みで、また俺の腕に飛びついてきた。




「だーかーらーやめろってばぁ」




「いいじゃーんっ!今日ぐらいは、あたしが英斗くんの隣でも」




ほんとに…コイツが俺に告白してきたんだよな?



告白してきたって事は…



沙彩が俺のことが好きっていうことだよなぁ…?



それに気付いた瞬間。


体温急上昇…。



一応、沙彩でも照れる…。




「英斗くんの隣は今日から3日間、あたしの特等席~」



べったりと俺の腕にくっついている沙彩。



あれ以来、告白の話にはなっていない。


沙彩本人がなにも言わないから、俺は無かったことにしてるけど…




どうなんだろう…



せっかくの気持ちを無かったことにするのは。