それから2、3言葉を交わして彼女を見送ると、俺はタバコに火をつけた。

コンビニの前の灰皿まで移動すると、その間に奏ちゃんは見えなくなってしまった。

彼女の居なくなった商店街をぼんやりと見つめながら、俺はタバコの煙を吐き出した。

何だかおかしい。
久々に高ぶった感情を鎮めるのに手間取っている。
それは紛れもない、奏ちゃんに対するものだった。

アイツに似ているから気になるのか?
それとも、彼女自身が気になっているのか?

俺は、全てを押し殺す様に、タバコの火を揉み消した。