ファーストフードの窓際に座って仲よさ気に話す2人の姿だった。


思いもよらなかった出来事に心臓が潰れそうになる。


だって……。

何でよりによって奏なんだ…?



付き合うなんて聞いてないし、アイツ等そんなに仲良かったっけ?







数メートル先では口に手をあてて笑う華凛…。

背もたれに寄り掛かりながら笑う奏…。



あそこは………。






あの席は………。













俺が欲しくて仕方なかった場所だ……。













ってか、華凛?

うわー、まずない…って思ってたのに。




「あかん……こんなん俺と違うやん……」



見ないように2人の横を通り過ぎて…、走って帰った。



こんな暑いのに走るなんて俺はどうかしてる…。


でも……









今の光景に動揺したからだって事は、自分の胸が1番わかっていた。