慌ただしく始まった高校生活もあっという間に1ヶ月が過ぎた。

私と美桜はボケとツッコミのバランスがちょうど良いらしく、仲良くなるのに時間はかからなかった。


学校の行き帰りは小春ちゃんと一緒で、それ以外は美桜と行動する事がほとんど…。

初めての場所でこんなに仲良い友達が出来たのが嬉しかったんだ。




美人で身長165センチ。小顔な美桜をさらにすらっとみせる胸までのストレート。

同学年から先輩まで…この1ヶ月で彼女に告白してきた人は何人いたんだろう。



「美桜ちゃーん!呼んでるでー!」


前の扉で手を挙げるクラスメイト。その横に居るのは…先輩かな…?


「美桜…モテモテやね」

「うーん…ハハッ……ちょっと行ってくるわ…」


少し困った顔で扉に向かう美桜。
モテない私からしたら羨ましい位だけど好きじゃない相手にお断りする方は辛いんだろうなー…なんて、重そうな背中を見つめた。



「華凛ちゃん!今ええ?」


話し掛けてきたのはマイカとミサ。

昼休みは決まってベランダに出て日光浴をしてる。
挨拶をする程度の仲であんまり話した事はないんだよなぁ…。


「うん、ええよ」

「うちらな、華凛ちゃんと話したいって思ってたんやで。でも……なぁ…」

「うん…」

「…いつも高橋さんとおるやん?中々話し掛けれなくて…」

「…?」

「高橋さんと華凛ちゃんって…ほんまに仲良いん?」