「奏くん……私…応援する!」


私が言えるのはこの言葉だけ。


引き裂くなんてできない。

ましてや困らせるのわかってるのに…、告白なんてできないよ。



奏くんの悲しむ顔は見たくない。

これ以上私みたいな……胸の痛みを感じないでほしいの。











「……ハハッ……うん、まぁ……今日はとりあえず送るわ…」



それだけ言って、奏くんは歩いて行った…。






平常心でいるには息苦しくて、でも家まで送ってくれる気持ちが嬉しくて…。


私はこれから……どうすればいいの?















彼の後ろをドキドキしながら歩いた。

そんな欲張りな私を…、夕焼けが真っ赤に照らしていた…。