ベンチに座って流れる雲を見ていた。
真っ青な空には薄い色した雲が広がってゆらゆら揺れるように流れてる。
隣に座る奏くんは何も聞いてこないで…、ただ側にいてくれるだけ。
何だろう…。すごく心地好い。
奏くんがいるだけでさっきまでの悲しい気持ちが消えていくみたいだよ。
「…聞いてええの……?」
イチョウの木から鳥が羽ばたいた時、同じ位のタイミングで彼が喋った。
「うん……なんか…取り乱してごめんね…ちょっと………家族の事で揉めててん……」
「…華凛ちゃんが嫌じゃなきゃ……聞きたいんやけど」
「……嫌………じゃない…よ……」
自然に出てきた言葉だった。
何でか奏くんには話せると思ったの。
同情されたい訳じゃないし出来れば話したくない内容。
友達で知ってる人っていったら小春ちゃん位だし…。
でも…、奏くんなら話せる気がする。…最後まで聞いてくれるってわかる。
「…今日……お父さんの再婚相手に会う予定やってん……あっ、私んちお母さんが事故で亡くなってんやけど……」
「うん…」
「……でも…認めてるふりして……私…認めてなかったんや……って…」
「…うん…」
「…直前にお父さんがその……相手の人の事話した時に気づいて……」
「…うん……」
「…私……お父さんの幸せ願ってあげれないなんて……最低で…」
「………」
涙が止まらなかった…。
だって……、だってさ…。
奏くんが頭なでてくれるから。
そんなのずるいとしか言えないじゃん…。
真っ青な空には薄い色した雲が広がってゆらゆら揺れるように流れてる。
隣に座る奏くんは何も聞いてこないで…、ただ側にいてくれるだけ。
何だろう…。すごく心地好い。
奏くんがいるだけでさっきまでの悲しい気持ちが消えていくみたいだよ。
「…聞いてええの……?」
イチョウの木から鳥が羽ばたいた時、同じ位のタイミングで彼が喋った。
「うん……なんか…取り乱してごめんね…ちょっと………家族の事で揉めててん……」
「…華凛ちゃんが嫌じゃなきゃ……聞きたいんやけど」
「……嫌………じゃない…よ……」
自然に出てきた言葉だった。
何でか奏くんには話せると思ったの。
同情されたい訳じゃないし出来れば話したくない内容。
友達で知ってる人っていったら小春ちゃん位だし…。
でも…、奏くんなら話せる気がする。…最後まで聞いてくれるってわかる。
「…今日……お父さんの再婚相手に会う予定やってん……あっ、私んちお母さんが事故で亡くなってんやけど……」
「うん…」
「……でも…認めてるふりして……私…認めてなかったんや……って…」
「…うん…」
「…直前にお父さんがその……相手の人の事話した時に気づいて……」
「…うん……」
「…私……お父さんの幸せ願ってあげれないなんて……最低で…」
「………」
涙が止まらなかった…。
だって……、だってさ…。
奏くんが頭なでてくれるから。
そんなのずるいとしか言えないじゃん…。

