「し…新ちゃん!」
「……何やー?」
勇気出して話し掛けたのに。
私の方を見向きもしない新ちゃん…。
外灯の明かりだけを頼りにお目当ての花火を探してる様子。
何かさ……、何か、この間から新ちゃん変じゃない?
急に機嫌悪くなったり私の事怒ったり………、いや、これはいつもかな。
でも何か変だよ。
今日だってどうしてそんなに冷たいの…?
「新ちゃん……ちょっと来てほしいねんけど…」
「…今?……みんなで花火やってる所やん。……どこ行きたいねん……便所か?」
「ちがっ……とにかく荷物置いてるとこまで来て!」
ついてきてるかもわからなかったけど、無償にムカムカしてベンチに歩いて行った。
ちょうどグラウンドの中央で花火をしてるみんなからは声は届かない。
何にムカついてるのか……。
聞いてやろーじゃないの…。