甘きゅん【完】

「あのさ」


顔の向きを頻繁に変えて――…


「このキスでわかんねぇかな?」


あたしの唇を唇でつまみ――…


「泣き顔も可愛いけど、やっぱ、違う顔も見たいっしょ?」


ちゅっちゅっと、小さく音をたてる。


「何度も言うけど。
オレは芽依が好き。
だから――…」


「んっ…」


「オレには、今。
この時しか見えてねぇよ」