甘きゅん【完】

「いいじゃん。
オレが“芽依”って呼びたいんだし?」


いつの間にあたしの横に来たのか、煌大がバン!っと音をたてて、ドアを押さえた。


「な…な…な…」


いくら中3とはいえ、あたしよりも大きい背。


女の子とは当然違う、男の匂い。


それだけで、“あのこと”を思い出して体が震える。


男なんて、みんな信用できない。


それは、たとえ――…


“弟の友達”であっても、同じこと。