甘きゅん【完】

それとこれは。


同じ言葉のようで、全然違う。


そのことをわかってて。


颯斗はあたしをいじめてるんだ。


何を言わされるのが恥ずかしいのか。


わかってて颯斗は、あんなこと言ってるんだ。


「――…っ。
うぅ…」


「あれ?
柚月。
俺にしてほしいことは、なんにもないの?」


尖らせた唇が憎たらしい。


「うぅ…」


「ふーん。
それじゃあ、俺、帰るけど?」


細められた目が憎たらしい。